帰宅拒否症旦那の日々

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吉野家・KFC、伸び悩みに危機感 一人鍋、持ち帰り専門…新業態模索

1000店以上を全国展開する老舗のファストフード大手が、新業態の店舗で客層の拡大に挑んでいる。吉野家ホールディングス(HD)傘下の牛丼チェーン吉 野家は「1人で食べられる鍋料理」の専門店、日本ケンタッキー・フライド・チキンKFC)は「持ち帰り専門の空揚げ店」をそれぞれ今秋、東京都内に開い た。2008年秋のリーマン・ショック以降、伸び率でみると売上高が客数を下回る傾向が業界全体で続いている。収益力の低下に危機感を強める両社は従来の 店舗では呼び込みにくかった客層やニーズをつかみ、新たな収益源に育てたい考えだ。

 東京メトロ都営地下鉄神保町駅(千代田区)近くに9月26日、吉野家の既存店を改装した「いちなべ家」1号店がオープンした。基本メニューは「牛す き鍋」「豆乳鍋」「ちゃんこ鍋」(780~830円)など7種。20余りのカウンター席のテーブルにはIH(電磁)ヒーターが埋め込まれ、1人前の鍋料理 を自分の好みで煮て食べられる。

 開店から約3週間の平日昼下がりに訪れたところ12人の客が鍋をつつき、うち4人が女性。それから約30分の間に6人が新たに入店し、そのうち女性は4人だった。話を聞くと「1人でも気を使わない」「野菜を食べられるのがうれしい」といった理由で、足を運んだという。

 「男女を問わず『1人行動』が増えている。ビジネスチャンスと捉え、ニーズを取り込むための知見を得たい」。吉野家HDの広報担当者は、いちなべ家を開 いた狙いを説明する。主力の牛丼店より客の回転率は低いものの、客単価は高い。白菜や水菜といった鍋向けの食材が必要になるが、牛肉などの調達を共通化す れば原価を抑えられる。客自身が調理を楽しむこともあって店員の負担が軽く、「ちょい飲み」のニーズを取り込めるのも利点という。

 一方、KFCが10月1日に開いたのは、持ち帰り専門の「鶏から亭」。大手スーパー、ダイエーの碑文谷店(目黒区)にテナントとして出店した。「醤油 (しょうゆ)」や「辛旨(からうま)」など4種の鶏空揚げを100グラム270円で販売。ケンタッキーフライドチキンの看板商品「オリジナルチキン」と同 じ味付けの「秘伝スパイス」が最も人気を集めている。

 店舗面積を従来店の半分にするなどで出店コストを4分の1に抑え、既存店では埋めきれない商圏の隙間をカバーする戦略だ。渡辺正夫社長は「調査の結果、全国に四百数十カ所の出店候補地が見つかった。商店街や『駅チカ』などに積極的に出店していく」と意欲をみせる。

 1号店の約3週間の売り上げは想定の約2倍と快調な滑り出しで、渡辺社長は「従来店の商品になじみが薄かった年配客も多く呼び込めている」と自信を強め ている。「総菜マーケットへの挑戦」という新領域への進出で成功しつつある同社は、さらに5店の持ち帰り店を今年度内に開き、本格的なフランチャイズ展開 につなげる計画だ。

 両社とも、収益の伸び悩みに苦しんでいる。吉野家HDは4月に実施した牛丼などの値下げ効果が目標に届かず、13年8月中間連結決算は営業利益、最終利 益がともに2期連続のマイナスに沈んだ。KFCの直営既存店売上高は昨年10月以降、12カ月連続で前年割れが続く。業界各社の過剰出店やファストフード 商品を拡充するコンビニエンスストアとの競争激化が背景にある。

 こうした中、吉野家のいちなべ家は「当面は実験店」(広報)との位置付けだが、同社が寄せる期待は小さくない。吉野家の国内店舗数は1200近くを数 え、牛丼チェーン大手3社の合計では4000店を超える。既存の業態では新規出店の余地は限られるが、新機軸の店舗は「既存店の商圏に出しても共食いが少 ない」(同)からだ。

 一方、KFCがマクドナルドなどのハンバーガーチェーンと異なるのは、購入客の7割が店内で飲食はせず、商品を持ち帰る点だった。消費者の平均来店頻度 も「約40日に1回」と高くはない。思い切って店の客席を外し、「日々の献立ニーズ」を満たす戦略をとることで、同社は「10日に1回」の利用に高めるこ とも可能だと見込む。

 

 牛丼店や、ファーストフードも現在は飽和状態となっているから、このような業態変化をして生き残らなければならないのだと思う。

 現在の日本の状況は、悪化の一途をたどってしまうのではないかと不安になりますね。